北川正恭氏を招いて

厚木市議会議員研修会を開催。講師は北川正恭先生。
演題は
「求められる議会像と議会改革の取り組みをさらに進める上でのポイントについて」

北川さんには酷評されましたが厚木市議会の改革は、まさに北川さんを講師に招いたというこの姿勢に表れているといえるのです。早稲田マニュフェスト研のおめがねにはかなわないまま経過をしているのが問題とするのは主宰としては当然のことなので、むしろ自然ですし、県議を経て国政の経験と知事の経験をお持ちの先生にしてみれば「なにが改革ですか?」と問うのもまた必然です。

大事なのは、肝 で、お話の中で戦後の農地改革、税制改革等々は「革命」であって池田勇人は「改革」だという点をおさえたこと、そして「形式」ではなく実質を問え、という点を強調されたこと、でしょう。

知事時代の役所内の抵抗や議会と戦ってきた経緯などはその「革命」の実績を裏付ける話として重要な構成でした。なぜ陳情活動が生まれるのか、なぜ官官接待が必要悪ながら存在したか。

視点と立場の違いこそあれ、学ぶべき点の多い研修でした。もちろん、厚木市議会の、この自治体内での、合議制という限界の中での(先生も民主主義は時間がかかる、とおっしゃってました)「改革」も全否定されるべきものではないことは百も承知ですが、それは結果として何を変えたか、という点からの検証を求めているということです。地方公共団体ではなく「地方政府」でなければならないとする北川さんの目標には遠いということがもどかしいのは私も共感できます。

細かい点では「議会報告会」で報告しても市民は聞くのか、「意見交換会」としている先進自治体議会がある、というお話をいただきましたが、このあたりは試行錯誤の結果すでに報告会の在り方も従前から変えてきてもいます。また、報酬や政務活動費はけっして多いとは思わないし議員定数も減らせばよいというものではない、というあたりも厚木市議会の大多数の意向と沿っています。

来年も呼んでください、とおっしゃった北川さん、厚木市議会にも注目をしていただいていることの証左と感じました。期待に応える「革命」にたどりづけるでしょうか。