「変容する福祉国家スウェーデンの挑戦」

niginigi32014-10-22

全労済協会の寄附講座、先週15日に引き続き今日も参加してきました。昨日の全員協議会後は毎年参加している、第10回地域医療政策セミナー(千代田区・都市センターホテル)に出向きましたが、それについては明日書き留めます。

全労済協会、の寄附講座はこれまで早稲田大学商学部での講義に一般参加、でしたがこの秋ははじめて慶應義塾大学の経済学部、で行われます。「生活保障の再構築〜自ら選択する福祉社会〜」という講義の公開講座、で、私は5回のうち3回申し込みました。先週が「難病患者の生活」というテーマ。これは、私の病気と密接な話なので改めて、書きます。

今日は、「変容する福祉国家スウェーデンの挑戦」という題材で渡邉芳樹氏(前・駐スウェーデン特命全権大使)が講義を担当されました。

政権交代があったばかりの政治情勢の話がたいへん興味深く、来年早々発足する閣僚の顔ぶれの一覧も資料として配布されました。主要な話は高福祉高負担の社会が大きく変わろうとしているというテーマですが、講師は「準高負担、準高福祉」国家への変貌、と呼んでいました。移民、失業者、欧州共通の問題ですがとくに「介護離職」の問題が切実になってきている、と述べられました。国民性、の話では他国では例を見ない「自立の覚悟」がある、と。聞いていて、きわめて稀な資本主義の在り方、をたどっていると感じました。

本題ではなく、閣僚の顔ぶれの資料を見て、どうしても書き留めておきたいことがあります。
■閣僚24名中、社民党18名、環境党6名、女性閣僚12名、非国会議員10名。
■最年少:アイーダ・ハドシアリッチ高校・知識増進大臣が27歳。
■最高齢:クリスティーナ・パーション国家戦略・将来課題・北欧協力大臣が69歳。
教育省、という省庁に閣僚3人。
■教育大臣(環境党)グスタフ・フリドリン(環境党共同代表、元教師、ジャーナリスト)31歳。
■高校・知識増進大臣(社民党アイーダ・ハドシアリッチ(前ハルムスタッド市長)非国会議員、27歳。
■高等教育・研究大臣(社民党)ヘレーネ・ヘルマルク・クヌートソン(ストックホルム県議会議員)非国会議員、45歳。
その他、保健・医療・スポーツ大臣も非国会議員の29歳、など、30代や40代が閣僚を担っています。

余談として触れた話の中で、働く人々は、しっかり休暇を取り、たとえば急患があっても担当の医師が休暇でいないことを責めたりする国民性が全くないんだそうで、これは日本人には理解不能、な話ではないでしょうか。で、日本人医師がけっこうスウェーデンに移住してるんだとか。

今日はあらたな興味がたくさんわいてきたのですが、スウェーデン選挙制度地方自治制度、などにも関心が及びました。研究、勉強の時間が取れるでしょうか。