「再生エネ利用、日本は後進国」

niginigi32014-10-20

「再生エネ利用、日本は後進国  豊かな自然・技術、活用半ば」

日経朝刊10月13日付、9面の特集。

日経にしては、よく頑張った。日経のスタンスは(あくまで私から見ると)原発は、国民の合意を得ながら推進、企業の開発意欲を前提にした再生エネを応援、というかんじだろうか。

報道はあくまで報道で、報道にしか過ぎず、主観も入れば打算もあり、スポンサー、デスクの意向あり、で記者の思いは「なんとかして盛り込ませる」程度に過ぎないのではないか、と。

日経のこの記事も、「再生エネを火力や原子力の補完手段にとどめず、次世代エネルギーの本命と位置づけ、利用を拡大すべきだろう」との主張は、よく「がんばった」と言ってあげても良さそうです。

この特集記事によると一次エネルギー国内供給量に占める再生可能エネルギーの比率、は我が国日本が4.1%しかありません。アイスランドは89.8%。ノルウェーが47.4%。米国は6.0%といいます(いずれもこの記事によるもの)。

日経読者層にはどれだけここで言いたいことが伝わったかは知る由もありませんが、日経を読まない人にこそ、日経ですら、日経でさえ、ここまでは再生エネを応援しようとキャンペーン記事を書いてくれている(計算もあるでしょうが)ことを知っていていいと思うのです。


ところで
朝日新聞のいわゆる「誤報」問題に触れても思いますが、

マスメディアが伝えたいこと、大きな記事、を受け止める側はどう判断するか、ここはほとんど磨かれてこなかったのではないか、記事中で小さな囲みの中でも見ておくべきものは当然あるわけですが、大きな記事を書きたい、という記者魂、なるものが政治的経済的に利用されているように見えてしまうのです。

今回の朝日新聞の一連の謝罪、はその正確な意図を測り兼ねています。つまり、今回導いた事態の代償、がわからないという面によります。社会の立て直しや歴史の捉え直し、捉え返しにとって、その効果はどうだったのか、その総括を国民が共有してこそ新聞の価値が高まる、というものではないのでしょうか。