タイ

いつ頃だったか忘れましたが、議会の代表者会議、非公式な調整の会議ですが、この場で市制施行60年をめどに新たな友好都市を持とうとする件について、各会派からの意見を求められたことがありました。さまざまな案が出されましたが、海外についてはタイ、をあげた会派が複数ありました。

王国タイ。米国、中国、韓国に引き続いて、新たに友好関係を築く対象としてはアジアの国でもあり、候補に挙げるのは理解できます。国内の候補を含めて、いずれも短期的に友好都市締結をすることは拙速かと思いますが、民間、市民レベルの交流を進めるようにしていきながら、準備してもらいたいところです。

ただ、海外の場合は歴史、文化の違いがあるので、安易に考えるのは戒めるべき。交流にかかる経費も国内以上に見なければならず、一度関係を結んだらないがしろにするのは外交関係上も問題となろう、政情不安なども注意する必要があります。

議会としていくつかの案をまとめることはせず会派の意見をそれぞれ執行機関側に出しましたが、その後の準備は行政側に当然委ねられています。繰り返しますが、厚木市の側だけの事情(60周年)で、コトを急がないでもらいたい。じっくり、長きにわたって友好関係を築く覚悟を持って、すすめてもらいたいもの。市長選挙があることなどは全く関係のない話と捉えてもらわなければなりません。


さて、関連で、今朝読んだ新聞記事で、印象に残ったものを紹介します。

<ウム・ブン。いまタイでは、この言葉を聞かない日はない。「徳を運ぶ」という仏教的な意味を持つタイ語で、代理出産の俗称だ。子どもができない夫婦に幸せを運ぶ――そんなニュアンスという。>

このような文から始まる、朝日新聞の「風」というコラム欄、大野良祐氏の代理出産についての報告です。想像に難くない話ですが、代理出産をする女性は「いずれも家庭に借金を抱える貧しい女性」。双子を生んだある女性は21歳、学校に通わず13歳で妊娠していた、などレポートしています。タクシン派、反タクシン派の政争も激しかった状況下で法整備も遅れていた、とも。


世界で起こっているさまざまな事件についても、他人事としてではなく考えられるようになることも、友好交流事業を進める上では必要な心構え。代理出産にからんだニュース報道をみて、遠い話、特殊な話、と思いがちですが、どうか身近に引きよせて考えるようにしたいものです。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11313953.html