お薬手帳、その後

niginigi32014-03-22

 自分が定期的に治療を受ける身であるがゆえにお薬手帳問題はこだわりが深く、知人とも話になるため議会でも取り上げてきましたが、4月からの医療費の算定方法の変更、現在の「薬剤服用管理指導料」410円、が厳格に、いままでは薬を処方してもらう時に手帳を持っていなくても「後で貼っておいてください」で済んだものがそれはアウト、になってしまいます。340円、になると。

 ほかにも、「患者が飲み残した薬の数の確認」「医師が処方した薬にジェネリックがあるかどうかの情報提供」、も必要条件になるらしいです。

 こうなると、つまり、薬を必要とする人にしてみると、手帳を持っていないほうが負担が軽くなるということになるのです。本来、薬の飲み合わせのチェックや災害時などでどのような薬を処方していたかがすぐにわかるようにするための管理、による必要性からくるものであるのに、薬局側、薬剤師側からはこの趣旨に協力していただいた人ほど負担が増えるというのでは手帳を必ず持ってきてくれとは言いにくくなるのではないでしょうか。

 同様の問題が解決しないことには、以前議会で検討を提案した電子お薬手帳、についても、情報の安全性や災害時に逆に情報を失うことについての危機感など、現場サイドでの共通の理解、導入に際してすべての調剤薬局が隠さなく導入できるようにする必要性とあわせて、実現は遠くなりそうです。

 国が、こうすべきだ、こうあるべきだ、と進めることの中には、このように現場を悩ませる問題が多々あるという例だろうと思います。