井山裕太、囲碁六冠達成

niginigi32013-03-16

 私の控室ブースは雑然としていまして、議会中は特に大変です。この狭い空間に、あれやこれやと貼り付けておりますが、その一部に昨年9月に新聞赤旗日曜版に掲載されていた井山裕太本因坊のインタビュー記事をそのまま画鋲でとめてあります。当時はまだ4冠、でした。先日14日に棋聖位を奪取して6冠達成、最年少ですべての7大タイトルを経験するという史上3人目のグランドスラムを達成したということで、注目を集めています。(井山裕太さんの記事の上にはってあるのは同じく囲碁界で超新星のごとく活躍中の女流棋士謝依旻さん。14歳でプロ入りし、こちらもタイトルを総なめにする勢い、この記事は2010年のもの)

 井山さんはまだ弱冠23歳、棋聖位を奪われた張栩さんもまだ33歳、そして残るビッグタイトル保持者の山下敬吾名人もあるいは挑戦者としての実力は十分にある羽根直樹九段も30代です。若手の台頭が目覚ましいです。

 井山さんの師匠である石井邦生九段は、彼を育てるために優に1000局は対局をした、といわれています。若手育成に力を注ぐことは本当に大切なことだと思います。

 今日は、昨日でこの議会の審議もひとまず山を越えましたので、予算関係で調べ残した問題の処理など、頭を一度整理したいところですので、気分の転換のためにもと、いくつかある趣味の世界にしばし身を置いています。

 しかし、囲碁界は、日本よりも実力の上ではやはり中国と韓国を越えられない、という状況が続いています。日本の囲碁界は、私から見ますとずいぶんと日本社会の中では国際化を進めようという努力を感じますが、やはり国際競技である囲碁で世界の頂点を目指すのは本当に難しいものなのでしょう。おそらくヨーロッパでも、今後は伸びてくるでしょうから、層の厚い取り組みに期待したいところです。アジア圏での、政治的社会的友好関係の確立は、こうした文化、芸術、スポーツなど各方面にとって急務であるはずです。経済的な波及効果も計り知れません。


 ところで、新聞記事(先ほどの壁に貼ってある)の中で、井山六冠は囲碁のことを「実は少ししかわからない」、と述べています。第一人者の多くが、物事にあたってこのようにわからないことをわからないときちんと認識しています。私たちも、このように、学びに対しての謙虚な姿勢を持っていたいものです。


 <参考:以前のブログ、2010年1月14日→http://d.hatena.ne.jp/niginigi3/20100114