精神論が気になる

niginigi32013-01-29

 昨日から国会が始まって、安倍首相の所信表明演説が行われました。直接テレビで見ることはできませんでしたので報道で知るのみですが、やはり精神論、が強調されているようで気がかりです。

 一昨日、元市議会議長で市長選にも挑戦された石射さんの新年の集まりに参加しましたが、当然とはいえ本人以上に周囲はやはり自民党、の中でも復古調が幾分強いかなと思う空気を感じました。世の中、の進み具合ともいえるのでしょうが、市長という市民全体のバランスを重視せざるをえない政治家を目指すのであれば(国会議員とは違って)、そのあたりのフォローは考える点があるのかもしれないと感じました。

 来賓であいさつをされる国会議員が2名。これからしばらくはこの光景が続くのでしょうが、若手の、ある意味で対照的な2人がどのような主張をされていくか、多くの市民が注目をしていることは事実です。この日も、報道2001で吠えてきた、と教育問題に切り込む気合十分の政務官、はそういうスタンスということは承知なので問題でも何でもありませんが、かたやの高校の後輩氏、は景気問題が重要、としたうえで「足を引っ張らない」を強調されていました。場の全体が保守層だということへの配慮なんでしょうが、そこらあたりは官僚出身のソツのなさなのか、気になってしまってしょうがありませんでした。二大政党、ってのはこのように無難な道に収れんされてしまうものでしょうか。気になります。

 教員の駆け込み退職がこの場でも批判的に触れられていましたが、教育現場の実態からすれば、熱血ヤンキーしか教師をやれなくなるようにしてしまうつもりなのかと抗議したいものです。35人学級への予算化はしないといい、つまりは必要な教員を現場にあてがわず、そういう未来の教員を生み出す高等教育を否定していこうという。すでに、音楽、美術、技術系の芸術部門を専門に教えることができる教師が不足し、専門外の教師が兼任で教えているという現場を知っているのでしょうか。

 子どもたちが好きでなければ勤まらない職場である学校現場で、子どもを優先して仕事をすることができなくさせていたことを放置してきたのはいったい誰なのか。また、願わくは、退職という形ではなく、全体の意思を示して抗議をする手段を取ってほしかったとも思いますが、相当、個々人に分断されて、連帯するという発想も奪った教員たちの、限界をも感じて泣けてきます。

 このままでは、ほんとうに崩壊していくでしょう。危機は深刻だと思いながら、やはり政治の責任の重さを五臓六腑が受け止めて内臓が悲鳴を上げ始めています。(画像は日曜日まで開催されていた小中学生によるアート展、力作ぞろいの文化会館展示室、です)