米長邦雄永世棋聖の訃報

今月12月18日、将棋界の重鎮、米長邦雄棋聖が亡くなられました。今日、葬儀がとりおこなわれたと報じられました。とても粘りのある戦い方は印象的で、若手の台頭に対しても、常に指導的な立場であられ、しかも研究という点では若手の新しい戦法などにも柔軟に学ぶ姿勢があったことは人間的な魅力を大きく世に知らしめたと思います。

東京都の教育委員に就任してからは、将棋に専念してもらいたいと思う私からするとまあこういう正確なのだろうと諦めてはいたのですが、一時期自民党から出馬するのではと言われた時があったので、それがなかっただけでも良しとしなければと思うことにしました。

たとえば9九香(将棋盤の隅に配置された香車)、の上に王将が来る(9八玉)「米長玉」は、有名になりましたが、粘りますよまだまだ、の精神がよく現れていたなあと思うのでした。人生において、投了するにはまだまだ早すぎた、と弔辞を送ったのは佐藤康光。まことにその通りですなあ。

将棋の戦法は進化を遂げ、コンピュータとの戦いも注目されるほど、変化のスピードに追いつくのは大変なのだろうと思うのですが、そこはプロの世界。その域に到達することは余人には無理だとしても、近くはなりたいとも思うわけです。

結局は、人生をどう生きるのかという問題に尽きるのではと、私はやはり思うわけで。