続・大滝さんのこと

北の国から、のファンである私は、何度も大滝さんの演技に惹かれた。
 もちろん子役2人(吉岡秀隆さん、中嶋朋子さん)の自然な演技にも何度となく涙し、チイさん、の存在も忘れられないが、大滝さんが叱る場面などは本気で皆さんが叱られているように見えるほど、素晴らしいものだった。


北の国から、のロケ地に富良野塾を作った脚本家・倉本聰さん。大滝さんの別れの会、で倉本さんから大滝さんに向けた送る言葉の中に、「追いはぎ、と言われて恐れられた」というエピソードがあった。農作業中の人の服や帽子を、有無を言わせず借りていってしまう、という話。その役者魂に惚れ惚れする。かくありたい、そう思う。遥か遠く、のプロとしての生き様ではあるが、どの道に生きる者も、見習うといい。

 倉本さんは「天国では追いはぎをなさいませんように」と結んでいた。

あの方のことだ、たしかに心配ではあるか。