科学技術

 科学の発展を望み期待する私。一方で、科学を人間の欲望のために利用することに制約すべきだと言い続けています。脚光を浴びているiPS細胞研究で、ノーベル医学生理学賞をした京都大学山中伸弥教授。科学の発展、前進への貢献は高く評価されます。
そのうえで、科学技術の競争の側面から、国家的な使命や企業の開発との連動などで、利益を生むための科学、になり下がることへの危険性を常に意識してほしいと願うものです。

 原子力産業と原子力工学の関係も同様ですが、生物の遺伝子操作など、そこに踏み込んでいいのだろうか、という疑念を持ち続けてほしい。科学技術の発展の成果で精子卵子も造れるとなると、100年後には人類はどうなっているのか、若干不安でもあります。

 さまざまな技術の発展によって、人類はもちろん豊かにはなっています。が同時に、たくさんの失ったもの、犠牲にしてきたものもあることを、人類は忘れてはならないのでしょう。人は、なんのために知識を得ているのか、よくよく考えてほしい。

 世界経済も、大いに拡大はしていながら、これもまた同時に世界的な二極分化の拡大も続いており、貧困層は絶対的な拡大をしていると言われています。

 今日、10月16日は世界食料デー。世界の貧困、飢餓、の問題を考える一日でした。子どもたちの生命が、飢餓や貧困で脅かされていることを克服できないとしたら、科学は一体何のため?経済学は何のため?という気持ちにさせられるのです。