議会の合間に

 2週間後に一般質問の通告締め切りを控えて、決算審査が初めて常任委員会ごとに分割付託される議会の準備を迫られています。政治不信の広がりは、決して国政にのみ、その影響があるのではなく、地方自治体と地方議会にも及んでいます。

 今も販売中(?)の週刊誌の、池田清彦氏のような「変わり者」(失礼)にはその主義主張にこだわらず幾分かの共鳴する部分を持っています。今号の「本は普通の商品ではないんだよ」(連載・机上の放論)は、うううむ、どれだけの人々が共鳴しているだろう。

 以前、ここでも私は、より良い文化には投資すべしと書いた記憶があります。演劇であれ、オーケストラであれ、劇場において直接見る、聴く、感じる、そういう観衆、聴衆によって成立しているのだ、というような趣旨。

 今号の池田さんもそういう意味では同じようなことをおっしゃっていらっしゃる。多少毒舌風で、そのあたりも悪くない。「心血を注いで書いた本は他の商品と違って消耗品ではないのだよ。そうでなければ誰が本など書くものか」と締めています。教授の書かれた書を残念ながらまだ読む機会を得てはいないのですが、自ら生み出す「成果物」を安く叩き売ろうとすることに抵抗する意義は高いと思う私は必ず一度は目にすることになると思います。すべてに賛同するなどということはもちろんないのは言うまでもないことですけれど。これは、かつて塩野七生さんの主張について同感だとここ(以前のブログ)で述べたことと同じことでもあります。

 選挙に多大な公費を投じ、きわめて重要な職責を与えられている議員によって構成されている議会も、当然ながら有権者によって選ばれ支えられています。そして、議会は直接的また間接的に監視もされます。議会もまた、自ら生み出す「成果物」を、決して安売りしないように、安い値段しかつかないような価値の低いものとみなされないように、活動をしなければなりません。