大局観

niginigi32012-08-01

木を見て森を見ず。という言葉に近いだろうか、棋士が大まかな状況判断をする能力をいう。


厚木市及び厚木市議会の客観的な現状を眺め見る力が必要なときに、私たちは何に貴重な時間を使い、何に力を注ぐのか。戦況を正確に判断することは極めて難しいことだろう、与えられた時間は無限ではないから、迷いを断ち切り、決断を下して一手、を指す。


将棋ではよく、最初の陣形が最もスキがなく、一手指すごとにスキが出てくる、などと言うようだ。しかし、将棋は睨み合うのが仕事ではない。スキが生まれようとも攻略のため駒を進めるのだ。

私は棋士・羽生義治さんに魅せられた一人ですが、独創的な発想法などは学ぶべき点が多い。尊敬する棋士升田幸三氏を挙げたのも頷ける。私が子どもの頃に大好きだった棋士だ。奇抜な人だった。



羽生さんの大局観についての提言は参考になったが、議会事務局の判断ではこの書籍は自己啓発に属すると見立て、政務調査費に該当しないだろうと言われた。が、それはどうでも全くかまわない。役にたてばなんでもいいのだ。余談だが。


問題に直面した時に、慌てて対応するようでは勝利を収めることは覚束ない。大局を見て、こだわりからいったん、自らを解放しなければならないのだ。でなければ、切り込む一手を指す勇気が生まれようはずもない。自らが解放されて初めて、最善の一手に到達できる。



私たちの日常は、細かな問題、木、の処理に追われることがほとんどかもしれない。しかし、だからこそ、深呼吸とともに鳥瞰してみることの大切さを認識したい。


森、を失わないために。