反戦歌

ふいに、与謝野晶子の歌を鑑賞したくなった。


あゝをとうとよ、君を泣く
君死にたまふことなかれ
末に生まれし君なれば
親のなさけはまさりしも
親は刃をにぎらせて
人を殺せとをしへしや
人を殺して死ねよとて
二十四までをそだてしや


堺の街のあきびとの
舊家をほこるあるじにて
親の名を継ぐ君なれば
君死にたまふことなかれ
旅順の城はほろぶとも
ほろびずとても、何事ぞ
君は知らじな、あきびとの
家のおきてに無かりけり


君死にたまふことなかれ
すめらみことは戦ひに
おほみづから出でまさね
かたみに人の血を流し
獣の道で死ねよとは
死ぬるを人のほまれとは
おほみこころのふかければ
もとよりいかで思されむ


あゝをとうとよ戦ひに
君死にたまふことなかれ
すぎにし秋を父ぎみに
おくれたまへる母ぎみは
なげきの中に、いたましく
わが子を召され、家を守り
安しときける大御代も
母のしら髪はまさりぬる


暖簾のかげに伏して泣く
あえかにわかき新妻を
君わするるや、思へるや
十月も添はで 別れたる
少女ごころを思ひみよ
この世ひとりの君ならで
ああまた誰をたのむべき
君死にたまふことなかれ





■図書館 
 今日は「図書館記念日」とのこと。1950年の4月30日に図書館法が成立したことにちなんで、1971年からこの日を記念日にしたということのようです。また、明日から5月ですが(早いですね)、5月を図書館振興の月、としているようです。
 図書館、が利用しやすいように、という市民は結構多く、さまざまな要望が寄せられます。厚木市では図書館協議会の委員をちょうど今募集しているので、関心のある方はぜひ参加してみていただきたいと思います。というのは、図書館のいくつかの部門が民間委託化され(有隣堂)、また行政改革の名のもとにいつもやり玉にあげられるのが図書館なのです。公的サービスは必要性に応じて、と私は常々訴えて、そんなことまで行政がやる必要があるのかということにはいつも苦言を呈していますが、図書館は本来の意味からして公的サービスの分野です。そうした理解に基づいて運営を進めていただけるような方にこそ、協議会の委員になっていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。なお、応募は厚木市のこのページより。

 厚木市のホームページ上では「図書館振興の月」について特別の記事はありませんが、ぜひ多くの市民(近隣の市外の方は貸し出しも可能です)の参加で、図書館を大事に支えてください。

 私が、図書館にこだわるのは(なかなか本を借りてゆっくり読めないのが悲しいですが)、書物を大切にすることは基本だと思うからです。みんなの貴重な税金で、施設を維持し、書籍を購入しています。ですから折に触れて議会でも、こだわりの問題としてとりあげています。

 私には3つのこだわりがあります。図書館の本のいたずら書きをなくすこと、自転車の無灯火をなくすこと、そして歩きたばこ(歩行喫煙)をなくすこと、です。人にはいろいろなこだわりがありますよね。

 ついでながら3つの(科学的な分野でそこまで行くのはどうかという意味で)戒めは、臓器移植、食物遺伝子組み換え、そして原子力開発です。譲れない信念を構成しているのはそんなところから形成されています。

 ということで、図書館を、みなさん大切にしてください。