常任委員会審査を終えて

 13日の環境教育常任委員会では、「食品の放射線量測定器を市で購入し、子供が食べる前に保育園、幼稚園、学校給食で使う食材の放射線量検査を徹底することを求める陳情」ほか2件、独自の対策を求める陳情が審査されましたが、この陳情については賛成少数での不採択、他2件は趣旨採択という結果でした。趣旨をとっての採択2件は、若干今後に可能性を残したとはいえますが、具体的な内容を示したこの陳情については賛同を得られませんでした。
 厚木市→市議会のホームページでも内容は確認できますが、その陳情趣旨は以下のとおりでした。

 
 2011年11月現在、厚木市では、月2回、2〜5品目と、調理後の給食の放射線量検査を実施しています。
 今年、神奈川県内で、現在流通している食品は安全だ、との見解にもかかわらず、暫定基準値の500ベクレル/kgを超える放射能汚染された牛肉が学校給食に使われていました。
  国が安全として流通している物でも、検査漏れ等や、基準値を超える汚染食品が給食に使われてしまっている現状を考慮し、可能な限り、子供が食べる前に食材を検査すること。そして、厚生労働省の発表データ等で汚染が確認されている産地や食材は、前もって給食には使わないとすることで、今後、また汚染食材が給食に使われてしまうことを防止してくださるよう陳情いたします。(厚生労働省発表の資料によると、11月現在でも、神奈川県産のシイタケからも、153ベクレル/kgのセシウムが検出されています。これはドイツやウクライナでは、食べるべきではないとされている汚染度です。)
陳情の項目
1 放射能で汚染された食品を食べてしまうことで、子供たちが内部被曝してしまうことを防ぐために、市で食品の放射線測定器を購入し、可能な限り、給食で使用される食材を子供たちが食べる前に検査してください。
2 放射性物質が食材から検出された際は、たとえ国の基準値内であっても、何ベクレル検出されたかを市のホームページや学校等の公共の場に報告してください。
3 厚生労働省発表のデータ等を定期的に参照し、放射線量が高く出ている食材(40ベクレル/kg以上の物)は、給食には使わないこととしてください。

 国の基準をひたすら遵守することに自らを納得させているばかりの教育委員会の姿を、陳情者、傍聴者にはどのように映ったでしょう。
 本会議最終日の賛成討論で私の意見は述べますが、陳情審査できちんとした議事録が残ったことが次の世論を育てることに私は確信を持っています。