信用できない話

niginigi32011-11-19

 今日は農業まつり、と厚木市医師会主催の市民医療フェスティバル、に参加しました。写真は市民医療フェスティバルのイベントの一つ、鳥越俊太郎さんの講演会風景です。医療フェスティバルについては口述します。「信用できない話」とはTPPについてのもろもろの話でして、農業まつりに参加しての雑感です。

■第42回農業まつり
 TPP参加に大きく舵を切った中で開かれた農業まつり、今までとは違う緊張感があった開会式(に私は感じました)。主催者側のあいさつではわりとはっきりと、もちろん参加に批判的な主張がされたと思いますし、一方で来賓の後藤衆議院議員は与党の苦悩がそのまま出ているあいさつだったと思います。ただ、今後何とかすればまだ可能性があるかのような言い方には裏付けも根拠もなく、まさに「信用できない話」。

 外交、外国との交渉事で信用できないというのは信用できる実績がないからで、沖縄の米軍基地問題のことを考えれば米国の言いなりであることを想起すれば明白です。今後TPP交渉で日本の主張を通せるなどということがはたしてありうるのか? 国益を損なう、あるいは国益を(何が何でも)守る、というときの「国益」、これだってこと沖縄の米軍基地問題に関しては米国の主張を受け入れることこそが「国益」にかなう、という言い方がされてきたではありませんか! どうせ、自由貿易圏がどうの、中国に対してどうの、なるほどそれならば我慢しなければなるまいな、ということで誰かが犠牲になっていくことへの道筋ができつつあるのに違いなかろう。

 雨の初日となった農業まつり、明日は晴れるといいのですが。

■第3回市民医療フェスティバル(厚木市医師会主催)
 このところブログが御無沙汰でした。御無沙汰しておりますと、時折「また入院されました?」と言われることがあります。思いのたけをつづるだけのこの場ですが、気にかけていただく方がいてくださることは大変ありがたく思います。御心配をおかけしました、大丈夫です、言いたいことが山ほどあってもそのすべてを言うこともできず、言わなければならないことのすべてを書かなければならないということでもなく、ということで(たしかに体調面から常任委員会視察は欠席をしましたが)筆不精の状態となっておりました。
 
 鳥越俊太郎さんの講演のタイトルは「がん患者 4度の手術を乗り越えて」でした。2005年の大腸がん発覚以降、肺や肝臓への転移が見つかり4度も手術を受けた、という話が主なのですが、私にとっては検便(便潜血)の話(ウケていた)、と導尿の話(これもウケていた)が共感でき、とくに導尿の話は強く思いを同じくできる話でした。脇道の話ではありますが。
 私も何度か導尿を経験していますが、抜くときの抜管、あるいは再導尿、これは本当になんとも不快極まりないものです。今日の講演を聞いていて、あの不快感を思い出してしまいました。鳥越さんも、相当嫌だったんですねえ。痛みが襲っている時、あるいは麻酔が効いているためか、自力で排尿できない。本当に不思議ですが、膀胱がいっぱいであってもなんで出ないのだろう?という状態、つらいです。だから導尿は必要なんですが、そこそこ太い管が尿管から抜かれるときの、ふおおおおっ! っていうかんじが忘れられません、ですよね。
 何度かこの場でも書いたと思いますが、入院して手術を受けると、人間は動物なんだということを実感できます。結局は動物なんだ。生き物の、ほ乳類の、ヒト。おなかに何も入れなくても点滴で栄養を入れていれば結構元気でいられたり、麻酔で痛みを感じない状態になっていれば切ったり貼ったり繋いだり、あれやこれやで生かされたりできるわけです。外科手術を受けて回復すると、主治医には感謝しますね。そういう意味ではそういう技術はありがたい。
 鳥越さんも、4回も全身麻酔の手術を経験されたとなると、おそらくは生きることや死ぬことについて相当お考えになられたと思います。今日も少し、そのあたり、におわせていましたが、時間の関係とメインテーマとずれるからかあまり展開されませんでした。

 便の話、やらおしっこの話、ウケていましたが年配になってもやはり下の話は笑えるんですね。幼児期だけではないということもわかった講演会でありました。(講演の結論的には、みなさん検診を受けましょうね、というようなことでしたが肩のこらないお話でした)医師会主催ということで参加費がすべて他のイベントも無料という、そのあたりはううむお金に困っていらっしゃらないのね、という別の感想もあるにはありましたが、地域に医療の情報発信をするということではプラス面でもあります。