TPP参加反対の意見書、委員会で採択

 今日、都市経済常任委員会が開かれ「TPP交渉への参加に反対する意見書を国に提出することを求める請願」が審査されました。紹介議員が10名という請願となり、特に反論もなく賛成全員で委員会では採択されました。これまでの経過を考えるとようやく厚木市議会としての意思表示に到達できるということで評価すべきと思います。政府にしっかりタガをはめておく、そういう意味では時間的にも早く提出していきたいところです(提出は本会議最終日10月4日に採択された場合、そののちに議長名で)。

 市道の認定、補正予算は規模も大きくなく内容の確認やそれぞれに絡んでの安全性の確認など、各委員からの指摘があり可決されました。補正はこれまで専決処分含めてすすめられ今議会で5回目の補正。とくに教育委員会の各学校の教室に扇風機をつける予算が組まれたことが注目、というか目玉だったか。私の所管の今日の委員会では、農業灌漑用水の堰の不具合を直すため、1600万円、他市道整備に係る設計委託などが組まれました。市民からは道路にかかわる要望はかなりあります。道路が安全であることは生活にとって重要なことですから当然です。今回は補正の財源がすでに何度も補正で繰越金をつぎこみ財政調整基金もそれほど使えずという中で、一般税源は財源更生、という9月の補正にならざるをえなかったわけです。
震災があって防災への意識等も高まる中です。より予算執行のあり方には工夫が求められるということです。

 昨日は、病院通院のため委員会を傍聴できませんでした。病院診察・治療などの合間で眺めていたのは、八ッ場ダムについて関東地方整備局が出したという件の「ダム建設が有利」とする報告の関連資料。朝から問い合わせ、結局ホームページからダウンロードしてかなりの分量に目を通しました。
 長年にわたり翻弄し続け、さらに軌道修正をかけて新たな模索が始まろうかという動きに期待させ、それにより新たな猛烈な巻き返しもあり、という中で、この資料が物語るものは何か。もっともらしく整合性を説得することの得意なのが役所というもの、そこに政治が関与していなければなおのこと。しかし、現時点では残念ながら政治の方向性が定まっていない。
 なにもかも、定まってはいません。
 治水、利水の面からの検証、安全性、コストなどなど、「総括整理表」(案)という資料からは都合良くダムに誘導していると思わざるをえないような所があります。ダム建設、河道改修中心、既存ストック活用、大規模治水施設、流域対策中心、の5つについての比較ではたとえば完成までのコスト比較でダムが8300億円で最も安い。ほかは9300億円、9400億円、9600億円、9300億円、とはじかれた。本当?ってだれでも思いませんでしょうか? 原発のコスト比較よろしく、こうしたものに対する信頼性は今や地に落ちています。今後の十分な検証に今は期待せざるをえません。すでに指摘もあるようですが、全く対案足りえないものを持ちだしてきて比較するという意図的なものもあり、そのことについては問題の根の深さを感じます。