浜岡へ

津波の想定、責任取れるのか!

 昨日、浜岡原発を近くで見てきました。原発推進のためにその広告塔の役割を担ってきたのであろう「浜岡原子力館」のてっぺんからは、御前崎からの海岸の風景と一昨日来テレビで何度もみた浜岡原発が一望できる。中部電力は、明日以降、首相からの要請を受ける方向だと伝えられていますが、原子力館の展示物などがすべて安全を強調するものとなっていても福島第一原発の事故以来、多くの人々が納得はしていない状況では要請受け入れはやむなしと判断したのでしょう。画像は管内の展示物の一つ、「津波対策は万全です」。防潮堤整備までの2年間が猶予とはいえ今回の決断は正しいといえます。が、ほかの原発は推進といわせてしまうあたり、マスコミは何を考えているのかといいたい。

 7日付毎日新聞朝刊3面。「経済混乱 拡大懸念」「製造業に影響も」「停電困る 強い反発」「あまりに唐突 戸惑う地元 一方で『英断』も」これらが大きな見出しになっていました。さすが原子力村。こいつらも同罪のわけです。

 たしかにこれまでの菅首相はじめ政府の対応はほめられたものではありませんが、今回の判断をいっしょくたに攻撃するのはどうしても解せません。むろん、手放しで合格点だとはいえませんが、かりに浜岡原発の運転再開を推進していたとしたら、日本の原子力行政を見直す姿勢は相当遠のいていたのではありませんでしょうか。

 いまもなお、福島の中学校1校が再び屋外制限になるなどと報じられているのです。毎時3.8マイクロシーベルト以上を計測、校庭の使用が1日1時間以内に制限となると報じられています。
 福島第一原発1号機などの内部で作業できるように、などさまざまな作業が現在進行中ですがどれひとつとっても工程表通りというものでも安全が担保されているものでもありません。
 
 国づくりの根幹でもあるエネルギー政策を転換するというのは確かに容易ではないことは当然としても、事故を繰り返し、今回のような大災害をもたらしてもなお継続するというほど固執する必要はないのです。
 今日の神奈川新聞1面には
 相模原・旧津久井 自然エネルギー活用 住民手作り「発電所
 という大見出しで太陽光や自転車のペダルをこいで電気を生む人力発電機を開発したなどの地域住民の取り組みを紹介していました。電力の「地産地消」目指し、と。電力の地産地消、なかなかいい言葉ですよね。(参照のページ