旧恵心病院跡地

niginigi32010-10-22

 昨日(10月21日)は、旧恵心病院も見てきました。来月から解体に入るという、その直前でしたが現地を確認してきました。

 解体は66,675,000円、(有)天幸総建、で来年の2月には完了する予定という話。事前の土壌調査では特に問題がなかったことから早期に、かつ安全に解体されることが期待されています。
 建築物内は、医療器具関連や銅線など金目のものはすべて持っていかれて、どこも無残な姿ではありましたが、あえて言うならばすべてのガラスが割られているため風通しがよく、匂いがこもっているなどの不快感はありません。過去は誰でも自由に入れる無法状態だったわけですが、現状では侵入されないように警備もされていて立ち入りが禁止され事故の可能性はほぼないと思います。解体が無事終わるまでは事故が起こらないように安全面に十分注意をしてもらいたいところです。
 また、今後の土地利用については地域住民の意向をこれから伺いながら、との説明を受けました。現地周辺の土地利用を見ると、この場所だけを公園にする、というのでは利用としてどうももったいない気がします。北部方面、依知地区の利便性向上につながるような計画が立てられ、実施されることを多くの市民が希望していることでしょう。結果として、十数年にわたって地元住民に多くのご心配をおかけし続けてきた難問がここで一つ処理をされ、終止符が打たれることになったことは議会でももちろん歓迎をしています。経過においては公売という過程を経たことなどを考えると幾分ラッキーだった面もあるでしょうが、私はそれはよしとすべきだと考えます。もちろん、入り組んだ権利関係の存在がより解決を複雑にして、あまりに時間が経過をしすぎました。しかしようやく最後の権利関係の訴えも先日即日結審されたとのことで、見通し通りに事態は推移しているようです。時を経過すればこうした苦労も過去の話となるのでしょうか。


 そういえば、1年前ほどだったか、一般質問の通告で「難問について」というのをやったことがあり、難問の処理経過を公開したらどうかという提案をしようと考えていくつか担当とやり取りをしていた頃、この病院の問題の処理についても質問しようかと考えていたのでそう伝えると、要するに勘弁してほしいと、言われたことがあるのを思い出しました。この件については市長の直属(?)で特命のような形で処理されていたわけで、しかもやたらに手出しができない案件ということは全員が承知している件でした。議会で取り上げるといっても個別具体に取り上げることはしにくい問題でしたが、経過を知ることは必要もあるかという意味で尋ねたのでした。このときはそれでも「勘弁してほしい」という意味が「解決」に近い意味合いを感じ取ったのであえて取り上げずに見守ったのです。いまのところ、見守って正解だった、ということでしょうが、政治も行政も、綱渡りをするときがあるのだということがわかる一件だったと言えるのではないでしょうか。