学校給食

 2週間ほどご無沙汰をしてしまいましたうちに、気候が変わりました。

 弱腰外交云々についてはひとこと言わせてもらうならば、アメリカの虎の威を借りてやいのやいのと言っているわが国外交に未来はあるのでしょうか。弱腰、というならばとっくに米国に対して散々遠慮をし続けていることは何と表現するのだろう。昨今の中国を別段評価をしようとは全く思うものではないですが、戦後日本の、軍備拡張路線を取らずにあくまで平和外交を貫いてきた姿勢が揺らいでいないかどうかの自国の検証こそ優先すべきと私は思うのです。どうも戦後生まれの外相は血気盛んで不安が募ります。権益確保の争いに大義名分を与えることはないのですが、所詮は各国が各国の都合で主張をしている限り折り合うことはなく、国連などの国際機関に調整機能が期待できない現在、日本はどういう国々と協力関係を築いていくのかを考えるべきと思います。世界中の多くの国々が、争奪される側の国々であるのですから。

 さて、今日は議会運営委員会があり、来週10月5日の議会最終日を控えて最終日提出案件などが示され協議されました。
 決算に絡めて各種資料請求をしまして、ほぼ資料収集が終わりつつありますが、整理が最終日までに間に合うかどうか。

 今日は、記録の意味も込めて、「学校給食の自校方式とセンター方式の差異がわかる資料」をここに紹介しておきます。

 【献立・調理】
 共同調理場方式
  1.配送用コンテナの容量が限られ、果物を含め3種類のおかずしか入らないことから栄養価確保に困ることがある。
  2.配送時間、クラス配膳時間確保のため調理時間に制限があり、バラエティに富んだ献立が実現しにくい。
  3.調理時間短縮のため、栄養価の低下はあるが、下洗い、外皮むき、切り落とし等の下処理を前日に行うことになる。
  4.調理時間に制約があるので児童の意見を献立に反映するのが難しい。
  5.調理員の人数が多いので分業作業ができる。
  6.食数が多く、調理時間に制約があることから加工食品を使う頻度が多くなる。

 単独調理場方式
  1.温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、適温給食が提供できる。
  2.当日の下処理でも給食時間まで十分時間があるので、きめ細かい献立ができる。
  3.委員会活動を通じ、児童の意見を献立に取り入れやすい。
  4.地場産野菜の導入が容易である。
  5.食数が少ないので、一人の調理員がいくつもの作業をかけ持ちできる。
  6.食物アレルギー対応の除去食などが可能となる。
  7.食数も少ないことから、基本的に手作りの給食ができる。

 厚木市の小学校は、徐々に自校方式=単独調理場方式になってきています。厚木小、相川小、愛甲小、戸田小、玉川小、戸室小、毛利台小、森の里小の8校の児童はまだ南部給食センターの給食となっていますが、かつてO157の騒ぎがあるまではけっして自校方式を認めなかった教育委員会からすれば、すでに15校まで自校方式に転換したことは私としては評価をしています。

 ひきつづいて、紹介の続きです。

 【食器】
 共同調理場方式
  1.コンテナの容量が、クラス当たり食器かご1個のスペースのため、ランチ皿、カップの使用しかできない。
  2.ランチ皿は持って食べることができないので犬食いになりやすい。

 単独調理場方式
  1.個別食器を使用できるので持って食べることができる。
  2.料理に合わせ食器を換え変化をつけられる。
  3.磁器食器やトレーの使用ができる。


 【衛生面】
 共同調理場方式
  1.検食。(所長、対象学校長)
  2.食中毒の影響が広範囲となる。
  3.調理員の人数が多いので、衛生教育の徹底が難しい。
  4.購入量が多いため、不良品、事故などの処理が困難。
  5.冷蔵、冷凍設備は大型化。
  6.調理後2時間以内の喫食は困難。

 単独調理場方式 
  1.検食(学校長)
  2.食中毒は当該校のみで防止。
  3.少人数なので衛生教育が徹底する。
  4.購入量が少なく処理が容易。
  5.冷蔵、冷凍設備は小型化。
  6.調理後2時間以内の喫食がほぼ可能。


 若干比較が、その表現がどうなのかと思う部分もありますが、おおむね妥当でしょう。先にふれたように、まだ共同調理場方式=センター方式の学校もありますので、配慮が欲しい表現もあります。

 【教育面】
 共同調理場方式
  1.学校行事等で給食時間が早くなった場合、調理員の早出や配送順序を変更しても完全対応は難しい。
  2.バイキング給食は、配送が伴うため実施は困難である。
  3.調理員が子供の喜ぶ顔を見ることもなく、励みが薄れる。

 単独調理場方式
  1.学校行事などの給食時間変更も調理時間にゆとりがあるので調整できる。また、土・日曜日実施ができる。
  2.リザーブ、バイキング給食の実施が可能である。
  3.食べる側と作る側のコミュニケーションがとりやすい。
  4.調理する人の顔が見えることで感謝の気持ちを育むことができる。

 
 その他、労務管理、運営、事務、給食費、経費などの比較が続きますが長文になるので省略します。
 多額の投資ではありますが、関係者が理解、協力をしてより良い給食が提供できるように引き続き働き掛けをしていきたいところです。