新首相に菅直人氏

 表紙が代っただけ、といういくつかの政党のコメントはピンボケで、正確でなく国民の多くもそうは受け止めていないと思われます。すべてはこれからということは言えるでしょうが。「十分な時間をかけないまま」についても国民の受け止め方は「急すぎる」的な、確かにそれはそうだろうがと思われるものもある一方で、空白を作るべきではないという声もあり、これら両方の声をきちんと受け止めておく必要があると思います。

 今日は一般質問2日目。今日も昨日に引き続き7人の登壇がありました。週明けにあと5人、の質問が予定されています。いろいろ議論を聞きながら、たいがいは皆、自分なりに、自分だったらこの問題についてはこういう意見を持っている、というようなものを持っているものです。実際、前議会の、誰彼かの取り上げたテーマなどを追いかけての質問、というのも時折見られます。たまたま、なのかもしれませんが、ある部門に質問が集中したりすることもあります。病院建設に一定のめどが立った前議会のあとの今議会は珍しく病院関係の通告が一つもありませんでした。本当に珍しいことです。医療、健康に絡んだテーマはいくつかありましたが。

 請求した資料が届き始めています。
 レアメタル回収についての検討、研究経過の資料
 政策を立案するのは決して政策部の専売特許ではなく、いろいろな現場で実際どんどん研究しているものです。都市政策あり、住宅政策あり、様々な政策担当がそれぞれの部署にあるものです。政策部がしっかりそれぞれの仕事を結び進行管理をすることが機能するためには情報を全体で共有することが必要だと私は思い、今回の議会でもそういう立場で質疑をしました。情報公開が市長の売りの一つでありながらどうも風通しや透明性といった部分で先進性が今一つなのは原因があります。それに気づいてもらえるかどうか、ヒントだけしか提示しませんでしたが。
 レアメタル、のテーマは環境、資源対策課の守備範囲でした。国でいえばこのテーマは経済産業省環境省。使用済み小型家電からのレアメタルリサイクルモデル事業のモデル地区指定を公募していた昨年、神奈川県と川崎市小田原市綾瀬市厚木市が共同事業として応募したのだそうですが、神奈川県は不採択とされてしまいました。
 資料と担当からの説明をもらいましたが、江東区と八王子などが認められたようです。
 レアメタルは資源獲得競争、権益争奪戦が熾烈と言われています。アフリカ、中国に埋蔵されていることが多いコバルト、ニッケル、インジウム、その他多くのレアメタル。先進国が官民挙げて開発援助などとセットで現地に乗り込んでいます。政府、新政権もこの権益確保には積極的ですが、私は希少価値の資源を、独占しようと血道を上げるのはひいては軍備拡張競争につながると懸念するのです。国際的なルールの確立が求められると同時に、希少価値のこれら資源はリサイクルに適しているはずですので、積極的に位置付けるべきと思います。
 先日新聞記事にありましたが、レアメタルだけですと回収コスト的に割に合わないから鉄やアルミニウムなどベースメタルと同時に回収システムをつくるべし、との論を読み、なかなかいい案ではないかとも思ったわけです。
 注目している政策の一つです。
 参考。三菱商事、ブラジルでレアアース(希土類)の改修事業に参入。三井物産、カナダでリチウムを。伊藤忠商事、カナダでニッケル、プラチナの探鉱開始。ボリビアのリチウムも争奪戦が激しい。(各新聞報道より)
 
 不耕起栽培、不耕起農法についての市内における研究、開発などの情報および普及についての検討経過の資料
 これは私が昨年東京農業大学の学園祭に出かけた時に研究に出会って関心を寄せたものですが、この資料では
 東京農業大学では、市内農場にて水稲不耕起栽培の研究を行っており、また海老名市の相模酒米研究会では、健康的な酒米栽培の取り組みの一環として、平成20・21年度に神奈川県農協技術センターおよび農協の協力により冬期湛水不耕起栽培の導入効果にかかる調査及び冬期湛水水田における減農薬化学肥料栽培の実証調査などを行っております。
 と記されていました。
 こうした研究が地道に行われることに私は興味があります。専門外ですから詳しいことは分からないですが、惹かれるものがあります。
 これは農業振興課が担当、情報収集以上になると守備範囲を超えるでしょうが、それはそれだけでも当面は予算措置もないので致し方ないことだと思います。関心を持って取り組む、そういう職員が増えてくれることを期待したいのですが、今後に注目しています。