治療

 治療というのは根気のいるものです。私は特定疾患とはいえ日常生活は問題なく送れているわけですし、いまのところ治療による経済的負担は軽減されているのでストレスも少なくて済みます。が、入院するたびに思うのは、本当にがんの患者さんは大変な苦労をされています。
 私も、数年前と比べれば治療方法もずいぶん良くなっているようです。がんについても、同様のようではありますが、経済的負担が大きいことが課題です。
 高額療養費でもちろん還付されるものもありますがそれには上限があります。毎月5万、6万円という負担をすることができない人もいるわけです。治験、を進められるケースも多いようで、「経済的事情から」治験を選択せざるを得ない人も結構いらっしゃいます。
 厚木市立病院の今後の方向を考える上で、「地域がん診療連携拠点病院」を目指すことに異論はありませんが、どうしても「採算」「もうかる」という側面から推進をしたがるきらいも無きにしも非ず、の場合もあり、患者本位の医療として、負担軽減も同時に考えていく必要があるはずです。

 がん患者さんは、治療の過程の薬などの副作用もあり、精神的なケアもきちんと行う必要があるように、見ていて感じます。しばらくは、病院整備にかかわる基本計画づくりなどについて、パブリックコメントなどを含めて意見集約がポイントになりますが、インターネットは便利になったとはいえ「病院をどうしたいか、どういう医療を望むか」ということに意見を申し述べたいと思う人がすべてインターネットに慣れ親しむ人ばかりとは限りません。ですので、そこを補う視点が必要です。
 議会の特別委員会での論議は、高齢者や障がい者など、いわゆる社会的弱者の声をきちんと掬い上げていくことが抜け落ちないようにしたいものです。

 ところで、寒いですね、今日は節分、明日は立春ですが、寒気が肌に突き刺さるようで。春は名のみの風の寒さや、という歌のとおり、谷の鶯も時にあらずと声も立てられずにいることでしょう。あちらこちらに梅の花が咲き始め、日ものびて確実に春へと向かい始めているのではありますが。暦の上だけでも春を迎えるというのはいいものです。あしたが、すがすがしい一日となるように、今宵は皆さん、鬼は外、福は内と大きな声で豆まきをしていただけたらと思います。

 なかなか会えない友人君、元気でしょうか? 昨今の、厳しい景気はどのように影響していますか? 国会での首相の所信表明演説でのガンジーの引用は間違いではないですよね。私は、あえて支える側だとはっきり言うことに今や何のためらいもないですね。
 自分の治療もおろそかにはできないけれど、日本の治療を考えたとき、時代を前に進めるためにはどちらが優位か、先進的かを考慮したい。