井山裕太新名人

 囲碁の新名人は最年少の井山裕太さん。以前この日記でも書いたように、私は若手が台頭する囲碁界に注目しています。張栩前名人も1980年生まれでまだまだ若い、もちろん囲碁ファンにとっては古豪ベテランの牽引力の力も十分承知していますが、やはり若手が伸びてきてくれることはベテランにとっては代えがたい喜びでもあるはずです。
 囲碁のプロはご存じのように1目差で勝つようにも負けるようにも、引き分け(持碁)にするのも自在。当然と言えば当然ながらプロなのでできることです。
 先番(黒)が有利かどうか、どのくらい有利かという検証も私はとても興味があります。コミ(ハンデ)はどのくらいなのか。最近のプロの対局では6目半のコミ出しですが、以前よりも先番が有利だとの結論が導かれているのでしょうか。こうした妥協のない勝負の中で科学的な実証実験をしているようで、そこにプロの魅力を感じてしまうのです。
 時間の制約もある中で最善を探す。最善手が見つからなくても時間に追われれば着手せざるをえない。制限時間があるというのも勝負だから、いつまでも最善を探し続けていられるという話ではないわけです。現状で考えられる一番望ましい選択をしなければなりません。あとから大勢の棋士たちの検討の中で最善手が発見されることもあるわけです。そうやって棋理にかなった定石が積み上げられていくのです。




 私たちも日々研鑽の中です。私は今「厚木市立病院の整備を行うに当たり整備計画に反映させる意見事項」に取り掛かっています。厚生労働行政も大きく変わろうとしているさなか、そしてまだ変わるべき点が多くあるという中で、自治体の経営する病院の在り方もあまり固定化すべきとは考えられません。そういう視点で、まとめようとしています。最善手を求めて−