議会は

 昨日一般質問が終わり、議会の在り方検討会で自治基本条例での議会部分について、各会派からの原案整理を行いました。自治基本条例の性格が、自治体の憲法と位置付けられるのであれば、条文は基本理念をコンパクトに載せるのがよいだろうというのがおおむね共通認識でした。私は「あつぎ市民の党」の原案として提出しましたが条例にありがちなかたい言い回しを避けることに注意しました。条文は他の会派のコンパクトさに比べると多少我ながら冗長だったかとは思いますが、正副会長(議会運営委員会の正副委員長)が内容の調整を行い次回に提案することとなりましたので早期に合意に至るものと思われます。
 自治基本条例については、あとは進行しているであろう厚木市側の条例全体の検討がどうなるかということになるでしょう。そして、議会改革の今後の方向は、つまり議会基本条例を作るのかどうかなどについてはこれからの議論となり、抽象的な骨格の論議よりはこれからのほうが本丸となるでしょう。議会の在り方については突き詰めていけば各会派でもおのずと改革したいポイントには違いも出てくることでしょう。市民の期待も様々ですし、安易な決着にならないように注意して臨みたいところです。

 さて、今回の一般質問を通じて、厳しい財政ということと、政権が代ったことによる課題、ということが質問者それぞれの意識の背景にあったことは間違いないでしょう。事業仕分けについて触れた議員も(私を含めて)多く、しかしながら一方で議員からはやはり市民の要望に積極的にこたえるべきだという、つまりは予算要求が多いという印象です。私でいえば今回は「いったん購入した市営住宅用地がそのままになっているのは無駄ではないか、できるところから着手すべき」と主張、というのは厳しい財政とは言え困っている人を助けるのが先だろう、ということに尽きます。
 いままで補正予算論議などで必ず私が触れていたインフルエンザ対策も、今回は数人から質問があり、それぞれとても切実な問題で価値の高い質問に思えました。こちらも、サービス拡充にはいくつかの予算措置が必要となるものも多く、そこに踏み切るだけの予算獲得ができるのかどうかが課題でしょう。
 また、今回の一般質問での「争点」は私は「斎場」だったと思います。明らかに、見直すべきだ論と早期実施論がありました。市長にとっては、お金がたっぷりあった数年前であれば苦労はなかったでしょうが、基金の残高も減少している今はかじ取りが難しいのは事実。私が今回主張したように、「財政の側のミクロの緊縮化では展望が見えない」、事業の優先度からしても「市長または政策部しか方向性は出せないだろう」という点は一応共有できたものと理解しましたが、結論はどう出していくことになるのでしょうか。私は、斎場については進めることが前提であるのは「いたしかたない」(つまりそれほど積極的に賛成はしていませんでしたので)という立場です。しかし、病院建設よりも重要度が高いとは思いません(病院建設は早期に、というのはすでに議会に設置された特別委員会の合意事項です。これは市長サイドも無視できないでしょう)。
 今後、行政サイドが結論を出すにあたって、市議会側の意見調整が進まないままでは結論が出しにくいであろうことは想像に難くありません。総合計画の実施計画の縮小や延期などについては、市長の考えを示していただいたのちに、議会側でも何らかの合意を目指す必要があるでしょう。すべては市民の理解を得るために、わかりやすい説明こそが命でしょう。

 議会は、今日の総務企画常任委員会(控室で傍聴していました)が終わり、明日から残る3つの常任委員会の審査があります。私は金曜日の都市経済常任委員会が次の出番。今日の委員会では耐震で問題が出て校舎の整備を余儀なくされた中学校校舎の契約や学校給食施設の契約の論議がなかなかよいものでした。議案が少なくてしかも補正予算が減額が主だということもあって、この契約に関する2議案に勢い質問が集中したのかもしれません。半分、環境教育常任委員会での議論のようでもありましたが、おおらかな委員会運営が好きな私にしてみればこれもまた良い傾向です。