蕭 何

niginigi32009-11-05

 通院と雑用の一日でしたが写真は寒い夜、駅前のイルミネーション風景です。手ぶれがひどいですが。
 さて、国会論戦も始まり、私の周りでも政治論議は盛んです。子ども手当などについては関心も高く、関心の高さゆえでしょうか、全面肯定というよりは積極的な改善案というべき意見を多く聴かせていただいています。学校の関係での意見では給食費を無料にしたほうがよいのではないか、教員を多くしたほうがいいのではないか、学校施設を充実させたほうがいいのではないか、など。あるいはもっと雇用対策に向けたほうがいい、または介護や医療にも、などというものまで、そしてそれぞれの対策は有効に使われるために所得制限は必要だという意見も聞かれます。様々な意見を聞けばどれも手厚くしたい部分であり、手当が必要だと思われる対象がいかに多いかということがよくわかります。そして、格差の拡大を抑える必要性も浸透しているように思えます。
 税収が減る中で、すべてに手厚くというわけにはいかない、ということも背景にあるのでしょう、それぞれの言い分は私には非常に謙虚に聞こえます。つまり、「せめて○○くらいは」増額してやらないと、というようなかんじで。

 

 私の好きな中国の歴史小説に描かれる蕭何(しょうか)は前漢劉邦の丞相として有名です。始皇帝の支配していた秦の時代の地方の小役人が、秦を倒す戦いの中で大きな役割をになったという話は私にとってはとても参考になっています(兵糧を絶やさず、や戦場で兵士に略奪を禁じるなどの話が有名)。中央集権制の政治がすでにこの時期に成立していた国家の、政治の成り立ちは教訓めいたものが多いのですが、なかでもあくまで能力重視で出自を問わない点などはその合理的な割り切りに唸らされることしばしです。もちろん蕭何の場合は前政権の中枢にいたわけでもないわけで、こだわる必要はまったくないでしょうが。
 日本の政治が(国際的にそうだと思いますが)困難に直面している今、平時の判断は成立しません(まあ戦時とは言えませんが…)。雇用情勢など、日一日と悪化していく中で、国民の生活重視で格差の縮小は最優先課題です。それを阻害するのかしないのかという点で今の政治を私は見ています。そう物事を見るべきだと考えています。