臨時議会

 今日は臨時議会と市長召集の代表者会議がありました。少し長くなりますが、報告しておきます。
 
 まず、臨時議会。一つ目の議案は「市税条例の一部改正」にかかわる専決処分について、が議題でした。
 これについては私は質疑をし、その中で意見も述べて反対しました。
 今回の専決の処理は、地方税法の一部改正が3月27日、再議決で可決されたことによってなされたものです。よって、参議院で否決された中身そのものが私の反対理由になるのですが、簡単に言いますと、道路特定財源一般財源化は盛り込まれているものの、暫定税率分も含めた税率の議論は先送りされたことが問題の一つ。また、金融証券税制では、配当・譲渡益に対する軽減税率(上場株式などの配当・譲渡益に対する軽減税率)10%を3年間延長するという優遇措置の延長が私の主張と異なるということです。
 賛成派の主張は低燃費車・低公害車(新車)について時限的な税率軽減措置を3年間導入したことや個人住民税における住宅ローン特別控除の創設などを挙げます。
 改正の一部に積極面があったとしても、本質の部分で問題を先送りしたり、これだけ景気悪化で不安定雇用者の雇用問題がクローズアップされ、非正規雇用者の解雇や失業は神奈川県で3万7千人に及ぶという事態なのにもかかわらず、株主優遇措置を延長したりしていることは問題と言わざるをえません。
 なお、3月27日の参議院総務委員会で、行田邦子氏(民主党・新緑風会・国民新・日本)、山下芳生氏(共産党)、又市征治氏(社会民主党・護憲連合)から反対討論が行われ、賛成少数で否決されています。
 つけくわえておきますと、質疑では触れませんでしたが、固定資産税の負担調整措置については今回の地方税法一部改正で「商業地など及び住宅用地について、税負担が大幅に増加する場合、地方公共団体の条例により、税額の上昇を1.1倍まで抑制できる制度を創設」とあるのですが、厚木市ではこれに該当しないと判断して条例化をしていません。しかしながら、この緩和措置はいろいろなケースに応用が可能だと思われ、参考になります。もう少し拡大できないものか、とか他の税制に活かせないものか、など検討できそうですし。
 法律そのものが260ページ、新旧対照表に至っては497ページもあるので、すべてを見ることができませんでしたが、問題点の認識は出来ました。ちなみに所得税法の改正も国会で通っていますが、こちらもなかなか見ごたえがあります。しかし、そうした議論の部分は全く見えていないという問題がありそうです。

 さらに、例のボーナス削減の関連3議案の審議でした。
 こちらについても影響額を尋ねた上で(約1.7憶円)、この分をどう市民に還元するのかが大事ではないかという主張をしました。GDPの状態やデフレ懸念が消えない中で、きちんと(減税が一番と思いますが)還元する方策を提示しないと、税金をただ寝かせておくだけのことになります。そうした感覚自体が経営上おかしいのではないかと言いたいわけです。

  • プレミアム商品券の負担について(代表者会議)

 先日(21日)の全員協議会の報告事項で、市長から「プレミアム商品券のプレミアム分を全額負担(公費)とする」と言われたことに対して私が「予算審議の委員会の答弁と異なる」と注文を付けたからかどうか、今日改めて説明を受けることとなりました。
 こうした経済情勢ですから、市民が商品券でもし買い物を協力商店などでした場合、1割をプレミアにしてるのですが「プレミア分の2割を負担するとしたらやっていけない(8割は公費、というのが市の方針)」的な意見が商店などから出たのでしょう。
 私が問題にしたいのは、政策の見通しの問題、異論に対する説得の方法、仮に議会説明と異なる結果になった場合の議会への説明責任、なのです。
 厚木市の、商業対策はそんなに簡単ではありません。こうしたこまかな行き違いを少なくすることで、行政のムダをなくすという視点も必要です。
 でも、自分(=私)でまいた種とは言え、あまり市長召集の代表者会議を多くやることもないとも思います。今回のケースは議会での答弁の仕方にも問題があったかもしれませんが、首長の執行権、裁量の範囲とも言えなくもなく、先の全員協議会の場で「議会ではこうこう説明をしましたが、どうしても調整がつかず、市民サービスを優先するためにやむを得ず云々」など触れて経過の資料でも出しておけばよかった話です。議事録にするためにむしろ補正予算の時などの機会に関連で質疑をすればいい話です。議会後に何か事態に変化が生じたら本来は議長並びに所管の常任委員長に報告をして判断を仰ぐべきでしょう。議長や委員長には責任が生じますから。そうした基本的な姿勢を忘れてほしくはないので、今日の代表者会議の場でも若干述べました。 

 説明を代表者会議ですれば事が足りる、という認識になられても困るという思いから、あえて申し上げておきたい。所詮は非公式な会議でしかないのですから。