携帯電話

 買い換える破目になった今年のGW。なにやら世代が変わったとか。今までの機種がお使いになれなくなりますので、と通知があったためやむなくの交換でしたが、昔と違っていろいろなものがすでに「標準装備」で、使いやすいとはいえないかんじ。とにかく軽いものを、と100グラムちょいのものにしたのですが、たしかに軽くてこれはいい。とは思ったものの、そのせいかバイブが弱い気がするとショップにたずねてみました。これはどうしょうもないんです、と応える店員。メールはともかく、急ぎの電話が取れないと困ると思い、無線で耳につける付属の品を購入したのでした。
 
 かつて、ポケベル時代は、連絡がすぐに取れないことにストレスを感じたりしましたが、今は逆に、すぐに連絡が取れてしまうことがちょっとストレスになることがあります。すぐに返事がないことが気になったり、電話にすぐ出ない(出られない)ことに「なぜでない?どこにいる?」とか思ってしまうことがあったり。今では携帯なしでの仕事は考えられなくなっていますが、ときには電波の休養日もあったほうがいいのではないか。

 ところで、電磁波の人体の影響に関する制限については日本は甘いといわれているようです。実は、この携帯電話の説明書を見て、後ろのほうの小さい文字の説明に、気になる部分がありました。

 そこで、問い合わせメールでたずねたところ以下のような回答がありました。

 『Body SAR値は、携帯電話機本体を身体に装着した状態で、携帯電話機にイヤホンマイク等を装着して連続通話をした場合の最大送信電力時での比吸収率(SAR)のことです。

 Body SARとして確立されている基準は、米国政府の下部組織の連邦通信委員会FCC)が定めたものとなります。

 国際的に認められている基準に適合していることを確認し、お客様がご安心してご利用いただけるよう、取扱説明書や弊社ホームページにてその情報を提供いたしております。

 尚、現行の基準値(6分以上/1.5cm以内)は、人体への影響がでないように、充分な安全率を見込んで定められており、条件を超える場合であっても、影響がでることはございません。

 また、お知らせしているSAR値は携帯電話の送信出力を最大にして測定した値となっており、実際に通話している状態では、より小さい値となります。

 イヤホンマイクなどを使用して、胴体に密着した状態で通話された場合においても人体への影響は確認されていません。

 SARにつきまして、弊社でご案内できる情報としては上記のみとなります。

 補足といたしまして、下記ホームページでも、SARについての情報が掲載されておりますので、よろしければご確認ください。』(以下省略)

 そこで、改めて質問をしてみました。詳しく聞いてみたのです。
 『「使い方ガイド」99ページには、FCCの電波ばく露の影響に関する情報についての記載があり、身体から1.5センチの距離に固定できる装身具云々の記述があった上で、上記の条件に該当しない装身具は、FCCの電波ばく露要件を満たさない場合もあるので使用を避けてください」とあります。
 また、欧州においての記載の中では「電波の影響を抑えたい場合には、通話時間を短くすること、または携帯電話機を頭部や身体から離して使用することができるハンズフリー用機器の利用を推奨しています」とあります。
 これらの記述から推測すると、6分以上の連続通話や身体に密着しての使用については、簡単に問題なしとは言えないのではないかと感じても当然ではないでしょうか。WHOでは明確な基準を打ち出しているのでしょうか。もし、すこしでも心配な要素があるのであれば、連続通話を控えるようになど、説明の中に記載をすべきと思いますがいかがでしょうか。』
 と、重ねて尋ねたのでした。

 そして、返信がありました。

 『Body SAR値につきましては、ご心配をおかけし誠に申し訳ございませんが、前回の回答以上のご案内はいたしかねます。
 お客さまのご意向に沿うご案内ができず、弊社といたしましても誠に心苦しい限りではございますが、何卒ご容赦賜りますようお願いいたします。
 今回、お客さまより頂戴いたしましたご意見・ご要望につきましては担当部署に報告させていただきます。
 貴重なご意見を頂戴し、誠にありがとうございました。』(以下省略)

 
 きちんと説明書に、記載されていたことはよしとしましょう。しかし、書いてある以上、あとは利用者、使用者の側の自己責任になるんでしょうか。なにやら各種許諾の際の「同意します」にチェックするときのように、「細かいことは面倒だからまあいいか」という話にされてしまっているようで、気になってしまうとなぜか6分以上の通話が気になるようになってしまいます。
 ちなみに、別の会社の携帯を使っている友人の説明書を見たところ、なおびっくり! FCCの説明の部分は英語でした。「書いてあります」と強弁できなくもないでしょうが、これは説明責任を果たしているといえるのか、疑問です。
 
 なぜ6分なのか、なぜ1.5センチなのか。これ以上この問題にこだわるべきかどうか、とりあえずは横においてほかにやるべき仕事に追われているわけですが。もう議会が始まりますし。

 まもなく一般質問の通告。