常任委員会で山形市へ

niginigi32009-05-19

 厚木市でも課題となっているコミバスにかかわる調査に関連して、山形市を調査に来ています(写真は中心市街地活性化の位置づけのもと地域資源の再生を行っていることを示す一つ)。山形市でも厚木市同様、バス会社は一社独占のようで、背景には高齢化やバス路線の縮小などがあることも同じです。
 この4月からの新しい事業として、特定の地区対象ではありますが、イメージとしては曜日限定の乗り合いタクシー(バン)というかんじでしょうか。スマイルグリーン号という名前で地域主体の運営協議会が運営しています。週2回運行、大型店や病院への乗り入れ、準タクシーの要素で自宅付近のポイントでの乗り降りが可能、このあたりが特徴のようです。まだ始まったばかりの事業で、これからの利用客数などの推移が注目されるところです。(まだ紹介のページも探したけれどちょっと見つからない、地元のニュースで取り上げられたという記事がありましたが)
 高齢者の自動車運転による事故などをなくす意味もあり、公共交通の整備はどこの自治体でも課題です。自治体での運営には必ず「採算性」が付きまとい、住民サービスとはいえ行政が何でもやれないような状態になっているのは、考えさせられる問題です。そもそも採算性があるのならバス事業者が撤退などするはずもなく、利用者がそれほど多くない地域の足をどう確保するのかという視点が必要なのです。そういう意味では、地域主体でコース策定も含めて取り組んだこの「運営協議会」方式は行政が行うにも敷居が低く、大いに参考にはなりそうです。
 なお、それとは別に、山形市では中心市街地活性化事業の中で、国や県の補助事業として行われた「駐車対策モデル事業」の位置づけで循環バスを走らせています。これは商工会議所が主体となって商店街も負担をして走らせているもの。予算では260万円を市が補助金として負担しているようです。料金を100円とし、運行は朝9時半から夕方6時半まで、約10分間隔で駅周辺・市街地中心部を循環する。1日あたりの利用者は約1000人、昨年度の1日当たり収入は約9万7千円、ということでした。一日運行費用が13万2千円という計算のようですから、採算的には厳しいかもしれません。しかし、中心市街地が駐車場だらけにならないために、一定貢献しているのではないかと思います。
 おそらくルート、停留所の数や運行本数など、経費との関係で課題があったと思われますが、まちの雰囲気から感じるものとしては、支えあおうという住民意識はかなり高いように思います。商工会議所が主体であっても成立するということも、注目です。
 こうした支えあいの意識は地域性によるもの、だけなのかどうかはわかりませんが。

 

 しかし、山形新幹線ていうのは、いつ乗っても思いますが、ふつうの特急。