千葉県知事選

 私の応援した吉田候補は及ばず、タレント候補の森田氏は百万票を得ての当選となりました。「全国が注目する選挙」と位置づけて、しかも民主党代表の小沢氏公設秘書逮捕問題がある中での選挙、前回知事選挙よりも投票率が2ポイント上がる選挙となり、関心の高さを示しました。そういう意味では直近の民意をあらわしたものといえると思います。
 知事選以降、秘書逮捕問題のその後の進展がないことを見ていても、納得がいかない点は多いですが、やはり山形知事選で自民党系の現職知事が敗北したのを受けて、千葉では絶対に野党系を勝たせるわけにはいかないというなにがしかの力が働いていたように感じられてなりません。投票日の29日の直前、24日に秘書逮捕でしたから、影響しないはずがありません。
 検察批判の声もあり、民主党への厳しい注文もあり、そうした中で戦い抜かれたボランティア選挙は大健闘だったといえます。ガラス張りの事務所、外からは丸見えの中で電話かけや郵送作業にいったいどれくらいのボランティアが参加したことでしょう。現職知事の後継指名を受けたとはいえ、第三セクターいすみ鉄道の社長を務めて実績を上げたばかり、全県に浸透させるのはそうたやすいことではありません。先を走る森田氏を急速に追い上げ、猛追の状態にまで押し上げたのは昼夜を分かたず頑張ったボランティアの力でした。仕事帰りのバスの運転手さんや中小企業の社長と従業員が一緒に電話かけ、高齢の方も電話の席から離れることなく支持を訴え続けていました。席が「満席」でいっぱいになると若者は携帯電話を片手にあいたスペースや階段などで電話をかけ続け、一丸となった気持ちが事務所に広がったのでした。
 これから訪れる財政の逼迫、福祉事業者や医療機関などが悲鳴をあげている中で住民サービスをどう維持していくのか、政府の秩序なき財政出動をみるとなお強く不安になりますが、そうした懸念を持つ人々がともにつどい大いに力を出し切れたボランティア選挙だったと思っています。皆様、ほんとうにお疲れ様でした。