網走・3日目

niginigi32009-02-07

 すでに、無事厚木に戻ってきました。暖冬とはいえ、一晩で10センチは雪が積もる厳寒の中で友好都市訪問を終えてきました。人口4万人に満たない自治体でも温かい人々の歓迎を受けて心には温もりを感じて帰ることができました。
 3日目には網走刑務所博物館を訪れました。北海道の開拓に流刑者が果たした役割に思いをはせてほしいとの思いからつくられたそうです。札幌と網走を結ぶ幹線道路の建設には1200名もの流刑者が従事し、3年かかる工事を8ヶ月で終えた事やその中で186人の死者が出たこと、そうした事実をきちんと受け止める作業は私たちにとっては大切なことです。
 開拓は原住民にとっては征服であり侵略であるのは間違いありません。江戸時代から明治新政府にかけて、北海道を支配地にしてきたのは事実ですが、世界的にも認められてきている少数民族の権利などに注目した法制化などは私が必要だと考える最低限の措置です。厚木と網走が友好都市を締結するきっかけとなった農業大学の存在についても、創始者が榎本武明であることを考えると、もし当時その事業に賛否を問われる立場にあったとしたらはたして賛同したかどうか。いまは正しく受け止めるしかないのですが。

 流氷は近づいてきているのでしょうか。網走市にとって流氷は(経済的にも)欠かせないシンボル、市長はそのために暖房を21度までに、と温暖化対策をうっているといいます。日本国内における政治と経済の不均衡をも十分考えさせられる訪問だったと思います。