2月1日を

 厚木市の市制施行記念日である2月1日を、市民はどのように暮らすのでしょうか。市の行事としては通例表彰式が行われるのですが、市民がこの日をお祝いするという雰囲気を作れているとは思えません。50周年の時には盛大なイベントが組まれましたが、一過性のものでしかなかったですし、駅前に設置したモニュメント時計も50周年を思い出させるようなものだとは思えません。税金をつぎ込んですらこのような有様、税金を使わないで定着させるような市民の側からの工夫はありえないのでしょうか。市民が自治基本条例を創ろうというとき、自治体を基礎に、自治体の憲法を創ろうというとき、2月1日に関心がないまま進むことに、私はなぜか違和感があります。
 いろいろ考えられるでしょうが、以前(何年度だったか)2月の学校給食のメニューを見たときに、べつに特別なメニューだったわけでもなかった記憶がありますが、このあたり、一工夫できそうなものです。昔、議会の全員協議会で2月1日は学校を休みにできないのかと質問したことがありましたが、いまはさすがにそれは難しいでしょうが、市民として共有するものを、思い出として残せるものを作るきっかけにはなるでしょう。
 創造の年なれば、行政も知恵を絞り、市民も知恵を出し、前進をしていくことが希望となることでしょう。

 さて、学校では3学期が始まり、学校給食のメニューがメルマガで届きました。
 上荻野小、1月15日☆パクパクあつぎ産デー☆として、そのメニューは。
 ぶどうパン、牛乳、ポトフ、野菜ソテー、キウイフルーツ(600kcal)
だそうです。おいしそうですね。携帯のメルマガなんで、厚木産のどのようなものかまではわかりませんが、児童にはちゃんと伝わることでしょう。同様に、
 荻野小、1月15日☆パクパクあつぎ産デー☆
 背割りコッペパン、牛乳、コーンスクランブルエッグ、ポトフ、オレンジ(618kcal) 。とありました。メルマガによりますと、ほかの学校でも(厚木第二小、飯山小、妻田小、緑ヶ丘小、上依知小、清水小、小鮎小)では同じようなメニューでしたが、とくに厚木産でない食材なのか、そうした記載はありませんでした。学校ごとで工夫があるのでしょう、食育というのは学校側の取り組みの姿勢いかんでどのようにもできることですから。
 学校給食法の第2条に「学校給食の目標」というものがあります。私は以前、議会でこのことを取り上げたことがありますが、
一  日常生活における食事について、正しい理解と望ましい習慣を養うこと。
二  学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。
三  食生活の合理化、栄養の改善及び健康の増進を図ること。
四  食糧の生産、配分及び消費について、正しい理解に導くこと。
とあります。とくに、4番目は時代を経てもなお、大切な視点といえるでしょう。学校現場が、こうした理解の下、指導にあたれるようにするのが社会のつとめなのです。
 子どもたちに、安全なものを食べさせたい、そうした心は必ずほかに波及するでしょう。食の安全は学校給食だけに限らず、もちろん保育所や病院、福祉施設や、広い意味では外食産業にも影響するものと思います。一工夫するための努力をいとわない市民は必ずいます。若者にはその牽引力もあります。経験や慣例にとらわれる「大人」の意識改革こそ急務なのです。