市長給与削減の前に

7日の市長年頭記者会見の内容がファックスで送られてきました。多くは5日の賀詞交歓会での市長挨拶で触れられたものでしたが、新しい内容もありました。すでに触れられていたのは「創造の年」と位置づけること、市立病院の検討に力を入れること(文章では「今まで以上に検討のスピードを上げる」とありました、微妙な表現、あえてそんな言い方しなくても…)、さらに介護保険の保険料を引き上げない方向で検討していること、などです。これら、それぞれ歓迎すべき内容で、おおいに評価したいと思います。
 さて、注目すべきは予算編成に当たって財源不足が約60億円になること、しかしながら基金からの繰り入れや市債で財源確保し前年比1%増の予算を組むこと、そして市長など三役の給与削減を考えていること、です。厚木市において約60億円の財源不足が生まれるだろうことはその影響は大きいといわざるをえません。その対応こそが新年度予算の最も重要な論点となるでしょう。そこで、問題は財源不足は将来的に、ここ数年起こりうるという見通しが必要だということになります。ですから、基金の取り崩しについては中長期的見通しの上で行っていただきたいし、自治体の財政負担についてはこの間の国の責任が大変大きいことを考えても国による財源補償が必要と考えますので、そういう働きかけをすべきです。給与削減は市の事業とのバランスを考えてほしい。給与削減よりも効果のあるスクラップはないのか、ムダ使いはないのか、そこを時間かけて市民と共有してほしい、それが市民との協働、だと私は思っています。
 いずれにせよ、例年議会に対しての予算説明は2月議会の直前、2月中旬になりますが、未曾有の経済危機の中でのことであり、緊急措置をとることなどがありうるならば時期を問わず議会に相談をすべきであろうと考えます。
 私は今年は「行動の年」だと位置づけます。もはや評論をしている場合ではない。思ったことを口に出す、口に出したら行動する、行動したら責任を負う。責任を負うことを恐れて行動できず、行動したくないから口に出さず、「評論」するのをやめよう。何時間もかけて議論される国会論議ですらテレビのニュースではたった数分しか取り上げられず、コメンテーターの評論で終わる、これに慣れてしまうとみんなリスクを負うことを避ける癖がついてしまうのではないでしょうか。
 一歩踏み出さずしてどうして日本を立て直すことができようか。