環境問題

 文藝春秋3月号に、「日本よ、京都議定書を脱退せよ」という記事があり、興味深く読みました。
 実質的に二酸化炭素の削減を求められたのはアメリカ、カナダと日本だけで、「排出権取引」でいいカモにされているのが日本だというような内容にも驚き。ともかく、この論文にはうなずける点が多いですが、「温暖化問題を担当する環境省は、予算獲得のために、ひたすら災いばかりを強調している」という指摘や、7月の洞爺湖サミットでの最大のテーマである地球温暖化をどう乗り切れるかという視点からの記述など、一読に値すると痛感しました。洞爺湖サミットを乗り切るために、ということで今年はNHKでもなんでもやたらにエコエコと騒いでいるのか。やはり政治的な意図がある!という思いがあります。
 
 厚木市の、新年度予算を執行する上での施政方針で、大量生産、大量消費社会からの脱却、と同時に経済性を満たす社会をあらたに構築するというニュアンスのことが述べられました。大量生産、大量消費(および当然大量流通)は、59兆円もかけて高速道路を中心とした道路網を整備するということと一体のもの、そこからの脱却は地産地消を基本として、地域自立の経済構造を作り上げていくという、そうした21世紀の新しい日本のあるべき姿をしめすことを意味すると思います。
 いたずらに、地球環境問題の一部「政治的」傾斜を疑ってみながら、世界を我が物顔で陵辱する金融資本の姿や戦争で破壊を繰り返す愚行を放置しておく「環境保護」にうさんくさい!とはっきり言えるようであり続けたいものです。