滋賀県知事選

自民・公明に民主党までもが相乗りした現職候補が敗北をした滋賀県知事選挙でした。その影響で、長野県知事選挙では自民党は推薦をしないという形にしてとりくむらしい。民主党は相乗り禁止のため独自候補を立てるしかなくなり、しかしいまさら見つからずに断念、という事態のようです。
 滋賀の現職知事が3期目にして破れたのは、滋賀県民に重くのしかかる1兆円の借金と、にもかかわらず県民の支持をされない新幹線新駅を建設しようとしていたからで、つきつめていえばそれぞれの政党がどういう政治を目指しているのかという、きわめて当たり前ですが、政治の中身の問題です。
 中身の問題なのに、そのことの総括を深めずに、ただ「推薦はやめておこう」と言っているのでは何も問題は解決されない。自民党は何もわかっていないではないですか。これだけ地方の格差が生まれ、地方の負担が増えたりしているときに、地方の政治はなんと中身を問題にすることがないのかという表れではないのか、そんな気がするのです。与野党が対決している国政、馴れ合っている地方。馴れ合いのもとは、地方議会における利益団体がそれぞれに「利権」「既得権益」に縛られて、地方権力とその中に潜む不正の構図にメスを入れられないということにあります。その結果が、今の地方自治体の住民がこれだけ苦しめられているという話ですから、国政で対決する民主党が、地方では相乗りしてしまう、というのは本来おかしな話だと私は思うのです。