2013年1月1日付の

niginigi32013-02-26

 2013年1月1日の神奈川新聞(第3部地域特集、相模原・県央版)は、明日をつくる道、とのテーマで構成され「未来都市へ 力強い槌音」と表題をつけての特集でした(画像)。

 厚木市中心市街地の再開発や海老名駅西口の再開発のことが取り上げられ、総じて開発への期待という視点で書かれています。が、「多くの課題も」として、厚木市では道路工事の進捗の遅れ、駅周辺整備をめぐる権利問題、「厚木パークビルは公共施設の再配置問題が絡み、市営雑居ビルになるのでは、という懸念から反対の声もある」ということも触れられていました。

 これは厚木市のことなので、まあそのくらいは書かれても仕方がない、対して誇張もないと思われましたが、海老名のことはなるほど、と感じるものがありました。それは以下のような記述。

 「駅西口開発も、周辺整備に接続する県道の拡幅が遅れるなどしている。駅西口の一角に5千人もの人口が急増することで、治安悪化や学校などが足らなくなることも懸念されている」

 望月さんの記事ですが、たしかに懸念材料はそのとおりでしょう。隣の町のことゆえ、あまり云々できませんが懸念材料を払拭しながらの事業展開を期待したいものです。

 
アン・ハサウェイアカデミー賞助演女優賞受賞おめでとう

 レ・ミゼラブル、見事な映画でした。で、いま川越スカラ座で、とても面白い企画が。

 http://event.k-scalaza.com/?eid=1264313

 当館受付で歌いながらチケットを注文すると鑑賞料金が1,000円に!

 楽しいですよねー!  3月8日まで、だそうです。




■イタリア総選挙

 芥川賞受賞作のabさんご、を読むために買った文藝春秋、で私の好きな塩野七生さんがイタリア総選挙について「混迷するイタリア」という文章を書いていました。

 作家らしい面白い視点での分析は、詳しく触れられませんが、1月25日時点で「世論調査では、ベルサーニ支持が三〇%。モンティが、良くて一五%。ベルスコーニ、二〇%。これで安定政権はできるのかとは、イタリア人の多くが思っている」とされていました。

 結果は、ベルスコーニの側の勝利になったようですが、市場は厳しい反応を示していました。しかし、モンティが推進した増税による不況は相当だったようで、塩野さんもその点は批判的に見ているように、行間からは読み取ることができます。世界、市場の反応というのは全く勝手なもので、かつ恐ろしくもあるということがよくわかりました。

 いっぽうで、報道では、別の勢力の伸張について、記事にしているものもありました。記録の意味もありますので、ここは引用をさせていただきたいと思います。

 
【ローマ福島良典】25日開票のイタリア総選挙で既成政党批判を繰り広げてきたコメディアン、ベッペ・グリッロ氏(64)の政治団体五つ星運動」が上下両院で大躍進した。国政初挑戦で事実上の「勝利」を収め、国民の間に蓄積する政治不信の根深さを浮き彫りにした形だ。インターネット主体の活動で若年層を引き付ける「五つ星運動」はイタリア政局の行方を左右する新興勢力になる。

 「内向きの政党はこれまで国民の利益を考えてこなかった。イタリアをダメにする政治家に、国民は堪忍袋の緒が切れたのだ」。ローマ中心部のホテルに設置された選挙拠点で、「五つ星運動」活動家のアレッサンドロ・カナリさん(37)が興奮気味に語った。

 イタリア政治は近年、スキャンダルの連続だった。一昨年11月に退陣した中道右派・自由国民のベルルスコーニ前首相(76)は創業したメディア企業絡みの脱税で有罪判決を受け、少女買春疑惑で公判中。最近では、中道左派民主党に近い銀行の巨額損失隠しが表面化した。

 中道左右両陣営がすねに傷を持つ中、グリッロ氏の「政治家は退場せよ」との叫びが、若者を中心とする有権者の心をつかんだ。専門家の間からも「五つ星運動には間違った政策もあるが、発信する『政治家不信』は正しい」(アルベルト・マルティネッリ・ミラノ大学名誉教授)との指摘が出ていた。

 選挙運動中、「五つ星運動」は既成政党による金権・利権政治を批判し、「議員報酬は月額5000ユーロ(約60万円)まで」を公約に掲げた。インターネットを最大限に活用する政治手法で「カネのかからない選挙・政治」を有権者にアピールしたことも斬新に響いた。

 だが、新興市民団体ゆえに組織が脆弱(ぜいじゃく)で、政策立案能力に乏しく、国政進出にあたって準備不足である点は否めない。ユーロ残留の是非を問う国民投票の実施や、固定資産税の撤回など大衆迎合的な公約も目立つ。「どの政党とも連合は組まない」(参謀役のジャンロベルト・カサレッジオ氏)方針で、支持者の声を国政に反映させることができるかは不透明だ。 




 世界経済にまで、大きな影響を及ぼす選挙結果となる、今の時代はそれだけグローバルな世界です。先行きを見通す力が求められる所以でしょう。