柔道で脳脊髄液減少症の事故(昨日報道で)
昨日の神奈川新聞によれば、今年1月に川崎の市立中学で柔道の授業中に事故があり、脳脊髄液減少症で、6月から8月まではほぼ寝たきりの状態であったと報じられていました。
かつてこの日記で何回か柔道の問題点、中学の武道必修化の問題を取り上げてきましたが、やはり教育現場はこの問題に対する問題意識がかなり希薄であるということを感じざるをえません。
文部科学省は現場の状態を理解して、必修化を実施に至らせたとは到底思えませんし、現場は現場で上意下達の事なかれ主義=無責任がまん延しているとしか思えません。ただし、こうした問題は9割がた、当事者には問題を認識されにくく、というのも現場は必死に毎日の仕事をこなしており、外から批判をしているだけでは改善に向かうとも思えません。
みなが「どうもおかしい」と思いながら、どうすることもできないですぎていくジレンマを感じているのではないでしょうか。第一義的な問題はあきらかに文部科学省にあると断言しますが(自己の権力についての無自覚)、現場もあまりに無抵抗な姿勢は同罪であるということもわかっていただきたいと思います。ことは未来ある若い世代の将来に係る問題です。
柔道や剣道などの武道は、それを学ぼうというポジティブな意識によって技術が継承されていかなければならず、日本のお家芸などと胡坐をかいているようでは教育者の育成もおぼつかないでありましょう。そんな実情を直視し、安易な願望だけで学校現場に必修の形で押し付けることにはやはり異論があります。
■<参考>4年半前の厚木市議会で全会一致で「米兵による女子中学生暴行事件に抗議する意見書」が採択されています。昨今の沖縄の現状、仲井間知事の怒りは前沖縄県民の怒りと知り、日本国中から米国政府に対する申し入れを行うべきと考えます。以下、会議録より意見書採択の場面を。
2008年3月19日本会議会議録より。
◯8番 奈良 握議員 (登壇)ただいま議題となりました議員提出議案第2号の提案理由をご説明申し上げます。
米兵による女子中学生暴行事件に抗議する意見書の朗読をもって説明にかえさせていただきます。
米兵による女子中学生暴行事件に抗議する意見書
平成20年2月10日、沖縄県において米海兵隊員による女子中学生暴行事件が起き、平成7年の「米兵による少女暴行事件」を思い起こさせた。
この事件は、米軍基地を抱える神奈川県民にとっても対岸の火事で済まされるものではない。
今回の女子中学生暴行事件に関し、米軍当局並びに関係機関に対して、強く抗議するとともに改善を求めるものである。
よって、国においては、次の事項について実現されるよう強く要望する。
1 事件の全容を解明するとともに速やかに公表し、被害者と家族に謝罪及び誠意のある対応をすること。
2 米軍人・軍属等の一層の綱紀粛正を図るとともに、事件・事故の再発防止に向けた米軍内における人権教育の徹底と実効性ある施策を講じること。
3 日米地位協定の見直しを図ること。
◯関戸順一議長 質疑に入ります。―別になければ質疑を終結いたします。
お諮りいたします。本件は、会議規則第36条第3項の規定によって委員会付託を省略することにご異議ありませんか。
(「異議なし」との声あり)
ご異議なしと認めます。よって委員会付託を省略いたします。
討論に入ります。―別になければ討論を終結いたします。
採決いたします。「議員提出議案第2号 米兵による女子中学生暴行事件に抗議する意見書について」は、原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立全員)
起立全員。よって本件は原案のとおり可決されました。