環境教育常任委員会・陳情審査

 放射能汚染対策は、災害対策でも最も遅れた分野で、というか、意図的に遅らせてきた分野だと認識しています。反論があるならばぜひ聴きたいところです。
 
 環境教育常任委員会で審査された陳情のうち以下の3件は福島第一原発事故から1年以上経過した今もなお、全く解決されていない問題を、先送りすることは許されないとする立場のものでした。
■陳情第10号 公立小学校における日光市への修学旅行の行き先の変更を求める陳情
■陳情第11号 学校給食用食材における放射能濃度測定に関する陳情
■陳情第12号  2011年の原子力発電所事故で影響を受けた、厚木市における幼稚園や保育所、学校、その他公共施設の放射性物質汚染の土壌などの検査を求める陳情

 陳情の採決の結果は10号と12号は不採択、11号は趣旨採択(玉虫)というものでしたが、不採択であれ趣旨採択であれ、中身の濃い、議会というものの価値があったかどうか、その点において納得がいくものではありませんでした。
 細部においては、事実をきちんと確認することがなされていないことがまずは不満。日光については、日光の空間線量の高いところがどれだけあるか、客観的に見てどうなのか、なぜ数値を示しながら議論しないのかが意味不明。日光の中で、どのような苦悩があるのか、その問題を放置していいのか、など、せっかく議論すべき場が与えられていたのに、と思うと残念でならないところです。本会議一般質問と異なり、時間無制限で論議可能な委員会の場で、粘り強く質問できるかどうかは、議員の側に強い心が必要です。

 学校給食の測定器はせっかく購入した機器の性能について、最大限活かそうということがその趣旨で、これは必要にして可能なものですが、危機管理の新たな検討とやらがあることを持ち出されて先送りされました。一般質問段階で、そこまで私がひねり出しておいたんですから、その先は委員会で突っ込んでもらいたかった。

 土壌。基準がないというのをそのまま受け入れることに納得するのかどうかが分かれ目です。最低限でも、測定を積極的に行いながら数値の変化を検証するくらいの姿勢は持たなければ、汚染についての認識が甘すぎると言わざるをえません。

 比較的空間線量が低い状態にあることに納得していてはいけない。せめて、継続審査にして勉強しようという姿勢くらいは、もってくださりませんでしょうか。