市立病院への思い

 月曜、火曜と一般質問が本会議で行われます。あと13人。金曜に質問を終えた7人を含め、今回は20人が質問に立ちます。私の質問の機会は次の木曜日の総務企画常任委員会になります。私は委員長なので、おもにコミュニティバスの関係の請願や米軍の沖縄での暴行事件に抗議する内容の陳情の審査の進行に意識を集中させますが、市長の提案する予算の審議の場でもあり、これについてはいくつか質疑をするつもりでいます。

 さて。市立病院についての一般質問を終えて、今のところの考えを率直に述べてみたいと思います。
 まずは整備を明言しない理由について、考えてみるに、民間譲渡を市長は本音では考えていて、整備の費用負担については交渉条件の一つにしようと思っているのではないかという可能性。そこまでは態度を明確にしたくないという姿勢の表れではないか。
 市長は、当時の神奈川県立厚木病院から移譲を受けるかどうかの審議をする時期に市議会議員でした。当時、積極的に移譲すべきという考えでなかったと私は記憶しています。しかし、今、冷静に考えて、神奈川県との移譲の際の約束からまだ5年しか経過していないのに、整備をすることを明言できないほど、厚木市の医療に対する責任を後退・放棄していいとは私には到底思えません。
 
 百歩譲って。経営形態を民間に、ということにしたいにしても、整備だけは責任を負うことになろうというのが常識であると考える
、くらいの発言はあってしかるべきではないのでしょうか。なぜできないのか。
 私は、かつて胆嚢摘出につながる胆管炎でかかりつけ医から救急車に乗せられたことがあります。その際、かかりつけの担当医師は市立病院に、と依頼をし、救急隊員もそのつもりで来ていただいたようですが、いざ運ぶ段で「市立病院に別の救急患者が搬送された」との連絡があり、私は別の民間病院に運ばれた、という経験があります。そういうことはありえます。
 ただ一般に、市民の中には、民間病院に断られたのならいざ知らず、市立病院が断るとは何事かというような感情があるのは否定できないのではないでしょうか。
 だからこそ、公立病院の、2次医療としての責任の範囲を市民と共有する必要があると思うのです。
 これから、市立病院の特別委員会の中間報告などもあり、それを含めて総務省の求める公立病院の経営の効率化(私は基本的に疑問を持ってはいますが)についての慎重な議論をしていただくことになります。単に経営の観点からだけでなく、私が議会で質問したようにNICUの設置を含めた、未来に向けた医療の公的責任のあり方について、議論を深めていただきたいと切に願います。