非拘束名簿式

 あすから参院選

 以前この場で、衆院小選挙区制について批判をしました。重複立候補の意味を問うたり、定数のあり方を問うたりした上で、さらに政党法や政党助成のあり方も問題視しました。

 制度上の問題を変えるためには、現行制度の中でまずは議席を得てからでないと変える資格を得られないというのは矛盾というか皮肉ではあると思いますがこれは宿命でしょう。

 で、参院選。こんどはまたわけのわからない「非拘束名簿式」比例代表制、です。これをやっている限り、政党主体の選挙には絶対になりません。いったいどっちにしたいのか、そこを曖昧にしておとくいの折衷主義で、まあまあまあ。と。

 
 現行制度の中で、おかしな制度の中でもそれに従いながら(不満であってもそこはいたしかたない)、矛盾点を指摘し続けていかなければなりません。

 大きくて広い視野が求められています。


■紹介をとりあえずしておきますね。

 比例区 三宅洋平さん
     https://miyake-yohei.jp/

 比例区 山田正彦さん
     http://www.yamabiko2000.com/

 東京選挙区 山本太郎さん
     http://www.taro-yamamoto.jp/


 改革、とはその場しのぎの弥縫策ではダメなのだ。改革を口にする政治家は、常にその言葉にどう誠実でいられるかを「反芻」してほしいと希うものです。

 ところで、今回の選挙はなんといってもネット解禁選挙、の初回なので、検証の過程の始まりと言えます。制度の改善は善意をもとに、想定して成立していくものですが、人間社会は必ずしも善意のみで形成されていません。よって常に問題が生まれていくことになります。失敗や困難を恐れず、人間の醜い「悪」の部分と戦いながら制度の完成度を上げていくことに努めなければなりませんね。

 個人に例えれば、自分の中にあるポジティブとネガティブ、の部分をうまく調整して、成長をしていく、させていく作業に似ているもの。政治そのものの次元は決して高いと思いませんが、人間が作り出しているものだから現実の反映であることは間違いないと思います。がゆえに、政治を忌避することは自らを忌避することに通ずるものと言え、論理的に破綻していますし、また建設的とは言えません。



 さて、やたらと言葉だけで政治生命をかけると宣う政治家はおよそ信頼するには足らないと思いますが、言葉にはしなくても命をはってるな、と思わせる政治家の誕生こそ、国民が真に期待するところ。
     

 新潟県知事の頑張りにはその意味でも期待しています。