再稼動

橋下大阪市長の、原発再稼動についての変節ぶりが批判されています。関西広域連合に属する首長には、圧力が相当あることは想像に難くありません。
橋下市長が本来どんな人かなどという論評はこの際意味があるとは思えず、彼が4月頃言っていた「民主党政権を倒すしかない」という道筋が見えなくなった、展望を見出だせなくなったのであろうという政治情勢を、きちんと見る必要があります。
増税大連立が前提で進む政局は、口には出さないが橋下市長の勢力の動向が気になって解散に踏み切れないでいるように見えます。橋下市長はもちろん総選挙は歓迎でしょうが、皮肉なことに自らの存在感が増すことで逆に解散が遠退いてしまうということではないでしょうか。

選挙が近くなったら、橋下市長は再稼動反対を取り下げる判断はできなかった。多分そうだと思うのです。計算で、政治的な判断で言う「原発反対」はそういうもので、それ以上ではないでしょう。解散や総選挙を早期にしかける手段なしに、政府方針の転換を求めることは無理なのだということがあらためて明らかになりました。

政府の再稼動方針に、無力感を感じる人がいくらかはいるのかもしれません。しかし、以前より原発に反対していた人々は長い間そうした無力感と、闘い続け、そして勝つまでに至らず福島での事故を招いたことを強く後悔しています。

後悔を繰り返すことがないように、きちんと私たちじしん、いま私たちがどこにいるのかを、何ができて何ができていないのかを、考える時期ではないでしょうか。

 と同時に、関西広域連合の各地の住民の民意がきちんと反映されるように、アピールをする必要もあります。

今日、定例会の議会が始まりました。議会報告会のアンケートの取り扱い、請願者の意見陳述の日程上の取り扱い、中心市街地の再開発などに議会がいかに関与すべきかなど、公開非公開水面下、様々な協議が進んでいます。定例会の審議議案以外での協議議題の協議に費やす時間の比重は相当増しています。今後、ますます焦点である問題に入っていきます。通年議会、定数、なども議論される予定です。私たち議員の感覚では事実上すでに「通年議会」に近い会議拘束になりつつあります。
おそらく、事務局の仕事量も、かつてのそれとはずいぶん違うだろうと思われます。
過渡期の日本、過渡期の地方自治体。頑張る場所があるだけ幸せであるとも言えます。